VOL.001
観る者を魅了するプレーに拍手
サラダパークぬまたの3日間の日程を終えて、実にすがすがしい気持ちである。少人数のレギュラー大会ながら、内容の濃いゲームを見せてもらったお陰だろうか。特に2日目の〈ドギーズ〉のヒートアップには、小さなパートナーに寄せる、それぞれの大きな情熱を感じ取らずにはいられなかった。静岡から当日参戦の芹沢クリーム。11歳を超えてからの芹沢の丁寧な攻めは、同じく高齢犬を抱える私にとっては他人事ではない。この日も6Pを中心にとても丁寧なスローイング技術が輝きを放ち、今の彼らにできるベストパフォーマンスを見せてくれていたと思う。
そして、今は夫婦あるいは親子で出場しているチームが多いのもこのクラスの特徴と言え、それぞれの成長を皆が応援し合える雰囲気のよさも、他クラスを抜きん出ていると言ってもいいだろう。チームの持つ特徴は異なるが、そのチームがどれだけ成長を見せているかはよくわかっているだけに、勝敗にかかわらず、ワンキャッチに至るまでのプロセスに拍手が贈られる。見ていて実に気持ちのいい光景が繰り返されるのだ。
松田ジョイ、千葉あずき、河内海などは、本当にその一つ一つのプレーに息をのんだ。キャッチが決まったときには大きな拍手・歓声が挙がる。各チームとも、温かく成長を見守ってくれるような優しい視線が注がれるだけの努力や工夫を凝らしながら、ゲームに臨んでいるように感じられた。
さて、そんなふうに成長を見守られてきたチームから、着実にその実力を高めてきたのが「コギコギ爆走族」の面々だろう。なかでも上田レガロは、長岡SDCでサバイバルを初制覇し、その勢いのままに〈ドギーズ〉クラスをも初制覇した。夫婦でパートナーのために取り組んできた成果が、見事に実を結んだのである。
これらのチームが織り成す真剣勝負が繰り広げられ、各チームのパフォーマンスにディスクドッグのおもしさを再確認させてもらった気がする。そのときの状況下で、最高のチームプレーをする。それぞれのチームが特徴を生かして全力を尽くす。それがどれだけ大切で、どれだけ観衆をも感動させられることか。
やれやれ、プレーヤーの端くれである私も、個性あふれるわが家のパートナーたちと、そろそろ噛み合ったゲームをしたいものである。