VOL.023
記録と記憶
ひとつの夢、それもこの競技に参加するプレイヤーにとってはとてつもない大きな夢、日本記録が多田朱利&シャノンチームによって11月に更新されたことは記憶に新しい。この偉業に対し、改めて敬意を表したい。本当に素晴らしい日本記録(125ポイント)樹立、おめでとうございます!
今シーズンは、“Dreams come true!”をスローガンに皆さんと愛犬たちの活躍を期待してスタートし、はや前半戦が終了した。ふたを開けてみると、前述の日本記録をはじめ、今シーズンの記録ラッシュたるや目を見張る勢いがあると感じているのは私だけではないだろう。スーパークラス、レディースクラスを制するポイントは青天井かと思うほどで競い合っている。ドギーズクラスにも後半戦はその波が押し寄せ始めてきた。もはやロングだのミドルだの言っている次元ではない、ゲームの組み立て方は多種多様に洗練されてきている。こういった革新的なシーズンを迎えると、様々なチームがその刺激を受け、今までの自らのスタイルを違った形にして成長を見せてくるのがディスクドッグの歴史であると言っても間違いではないだろう。いま、ゲームプランや、パートナーとのコンビネーション等に悩むチームも少なくはない。でも、そんなチームも含めて、NDAのゲームがどんな高みに登っていくのか、私は楽しみで仕方ない。
話しは逸れるが、今年も私たち愛犬家にとって必ず訪れてしまう別れがあったことにも触れておきたい。私達の元へまるで天使が舞い降りた如く、暖かさや癒しや安らぎを与えてくれ、時には小悪魔のように家財や車の内装を破壊、或いはテーブル上の食材を一掃し、我々の大声を周囲に轟かせてくれる、そんな大切なパートナー達。今年、その限られた時間を全うし、掛け替えの無い姿や声を私達の脳裏に色濃い記憶として残していってくれた仲間達がいるのです。それはどんな記録を樹立したとか、戦術がどうとか語るのがナンセンスであると思える大切なたいせつな存在。“ワンデイ、犬と遊ぶ休日”を実現させてくれたパートナー。彼らもまた皆さんにたくさんの夢を届けてくれたことは間違いない、揺るぎない真実なのだから。
記録と記憶、私が語ると陳腐に聞こえることはご容赦いただくとして、皆さん、新しい年を迎えるにあたり、形は違ってもそれぞれの夢に向かって情熱を注ぐ姿をフィールドの内外で見せていただけることを期待します。だって、傍にいるパートナーと私達は生きているんだから。
今年も一年間、ありがとうございました。