〈スーパー〉クラス
初日は13チームと少ないエントリー。
そのなかで圧倒的な力で優勝を手にしたのが、JAPAN CUP 2K13王者の望月昭吾&F.Sirius。会場に難しい風が吹き、どのチームも苦戦していたなかで、望月昭吾はF.SiriusとF.Seedの2頭で独走態勢。
決勝Rは、3位に輝いた金納洋&ベラを筆頭に望月昭吾を追いかけたが、この日の望月は太刀打ちができない強さを発揮。決勝Rでも一番高いポイントを挙げての優勝は、さすが王者といったところでした。
ちなみに、望月家で一番若いワンコ、F.Seedは、大会前のランキングは42位とJCノミネートが危うい位置。でも、今大会の成績でしっかり順位を上げてきましたね。
2日目はエントリー数も増えて全26チームでのゲームです。
長野勢が当日エントリーで参戦してきたことにより、一気に盛り上がりを見せました。その長野勢から、西澤衛&Meteor、植田昌広&VICKE、林勝利&リン、JAKEの4チームが決勝R7枠のうち4つを占めるという強豪ぶりです。
なかでも、とくに強かったのが林勝利&JAKE。NDAでは「ミラクルレフトハンド」と言われているチーム。今シーズン、参戦を予定していたやぶはら大会と前回の裾野大会が中止になってしまい、今回がようやくの開幕。名前の由来にもなった柔らかいフォームで伸びのあるスローイングは今でも健在。2頭立ての決勝RでJAKEが優勝、リンが6位と素晴らしい成績を残しました。
2位に輝いたのも長野の植田昌広&VICKE。いつどんな状況でも楽しんでゲームして、しっかりと結果を出してくるのがこのチームの持ち味。今大会も笑顔絶えないラウンドを終始見せてくれました。
そして、3位に輝いたのが、静岡・掛川の勝負師・小泉伸人&Yui。大ベテランの小泉伸人でも、今シーズンのハイスコアゲームには苦労していたため、久々の入賞! ここから本領発揮となるでしょうか。
この日入賞した3チームは、ランキング50位圏外のチームばかり。とはいえ、今回の入賞で順位を一気に押し上げてきそうです。さらに、大会参加数がまだ少ないので、ランキングポイントはすべて加算になる状況。このあと確実に順位アップしてくるでしょう。
あらためてランキングを見てみると、そういったチームがまだまだたくさんいます。そろそろノミネートに向けて、ランキング争いも激しくなってきそうです。
〈レディース〉クラス
今大会、話題になったのが、「NDAのなでしこジャパン」でおなじみ、現在ランキング2位の服部紀子の大遠征。3.15が自らの23歳の誕生日ということもあって、近場で開催の木曽三川大会を通り越し、東エリアで人気の裾野会場まで足を運んできてくれました。
今回の裾野大会には、現在ランキング1位の高倉芽生&花音の姿もあるため、年間チャンピオン争いが1日目から繰り広げられるかたちに。
服部紀子&レインが1位通過で迎えた決勝Rは、やはり高倉芽生が目の前に立ちはだかる状況。高倉芽生の攻めのラウンドに萎縮してしまったか、ミスが続いて服部らしくないゲームで順位ダウン…。2位で終了します。
これによって高倉芽生&花音が優勝に輝き、この2人を束ねる姐御でもある小向祐子&SOLが3位に入りました。
2日目の決勝Rはまた強豪が増えていました。
先ほど紹介した3チームに加えて、長野から西澤由美&Hearty、Marvy、
久々の参戦となった強豪・井上美紀&クムの6チームの戦い。どのチームも優勝常連チームだけあって、見応えにある決勝Rになりました。
そのなかでも、決勝Rで一番高いポイントを挙げる活躍を見せたのが小向祐子&SOL。先週の船橋大会では優勝こそ果たしたが、決勝Rのゲーム内容に満足していなかった様子。そのこともあってか、今回の決勝Rは力強いスローを見せてパーフェクトキャッチの高ポイントをたたき出し、予選5位から3位の位置に収まります。
2位には、やはり前日と同じく服部紀子&レイン。4位になった高倉芽生&花音には勝利したものの、今度は井上美紀&クムが目の前に立ちはだかり、惜しくも頂点には届きませんでした。
優勝した井上美紀&クムは、1Rからキレ味抜群のスローを見せていて、決勝Rでも見事なゲームを展開。高倉芽生でも簡単には勝てないこともあるチームだけあって強さは本物。久々に大会へ戻ってきた井上美紀も、ここから徐々にギアを上げてくるに違いありません。
〈ドギーズ〉クラス
初日、優勝に輝いたのは、今シーズンのルーキー候補、辻圭介&なつみ。参戦1年目にして2勝目を記録する活躍ぶりには驚かされます。
この日は、ドギーズ界でも有名な強豪チームの芹澤正彦&クリーム、さらにJAPAN CUP王者の榎本裕之&ソラを抑えての優勝でした。ショートエリアを巧みに使った6投から7投回しのショートレンジピストン戦法は、他チームにとって確実に脅威になっていることでしょう。
今シーズン、ルーキーオブザイヤー争いを繰り広げている服部紀子&セブンにランキングも迫ってきている状況。残りのシーズンで大逆転の可能性も充分にありそうです。
2日目
1Rから高ポイントをたたき出し、2R、決勝Rも見事すぎるゲームで圧勝したのが、静岡の大将・村松久弘&ピノ。
1R、風に苦しめられ10Pを挙げるのも困難ななか、20Pを記録して独走態勢。2Rでも他チームは苦戦を強いられているというのに、さらに高いポイントをたたき出し、手がつけられない状態に。
決勝Rでは、JAPAN CUP王者の榎本裕之&ソラ、年間ランキング3位の南孝太朗が懸命な追い上げを見せるもその背中は遠く、1・2Rのポイントのみで村松久弘&ピノに優勝を許してしまう結果でした。
決勝R、村松久弘は1・2Rの勢いそのままのプレーぶりで、2位との差を20Pも離すという優勝チームにふさわしいものでした。この勢いでランキング1位を奪取してくるのか、今後の展開が大いに楽しみです。
谷端勇志
〈S2〉クラス
2日目 事前エントリー8チーム、当日エントリー4チームの合計12チーム。
1日目の優勝は、決勝Rでは32Pとお見事なゲームをしました高橋芳則&Sizuku。 2位は、実は今まで非会員で、最近になって会員登録してくださりました梅津正貴&ROCK’N。3位は現在の年間総合ランキング3位の鳥海達也&りんご。 2日目も上記の3チームはしっかりとエントリーをいただいております。 高橋芳則&Sizukuは2日連続で優勝となるでしょうか? 梅津正貴&ROCK’Nの結果は果たして…。もちろん、鳥海達也&りんごの動向からも目が離せません。 それでは、2日目のトピックスです。
1R、大きなポイントを挙げてきたのが、1日目の3位入賞チーム、鳥海達也&りんご。 強風がコートに吹きつけるなか、さすがのゲームを展開し、22Pでフィニッシュ。 梅津正貴&ROCK’Nも16Pを挙げ、1Rでは上位5チームに収まってきます。佐々木武&フェアリーも負けじと16Pを挙げて2位Tとなります。 逆に伸び悩んでしまったのが、1日目の優勝チーム、高橋芳則&Sizuku。 1Rでは8Pでフィニッシュ。2Rから挽回なるでしょうか? 2R、1番のポイントを記録したのが、白川政明&六花。18Pを挙げてきます。1・2R合計22P、予選通過3位Tで決勝進出を果たします。 同じく3位Tで決勝進出となったのが、鳥海達也&りんご。1Rでは22Pと大きなポイントをたたき出しましたが、2Rはまさかの0Pでフィニッシュ。 しかしながら、1Rの貯金が生きて決勝へ進出します。 予選通過1位で決勝進出となったのが、鳥海達也&ぽんず。現在、年間総合ランキング2位に輝く実力を強風のなかでも遺憾なく発揮します。1・2R合計30P。 一方で、注目の梅津正貴&ROCK’Nと高橋芳則&Sizukuは、2Rでポイントが伸び悩んで決勝進出とはならず、敗退となりました。
決勝進出チームは全5チーム。 予選通過5位は高梨雄次&ショー。年間ランキング18位のチーム。1・2R合計は21P。この時点でトップとのポイント差は9P。 大きなポイント差ではないので、誰が優勝をしてもおかしくない状況です。 ところが、決勝Rではミスが続き、3投してすべてノーキャッチの結果に。GT21Pと5位を確定させます。 続いてのチームは、予選通過3位Tの白川政明&六花。1・2R合計22P。決勝Rでは、最終的に15Pを挙げてGT37Pでフィニッシュ。 暫定のトップに立ってきます。 同じく3位Tは鳥海達也&りんご。決勝Rでさすがのゲームを見せます。5投中5投キャッチ成功の22P。GTを44Pまで伸ばしてきます。 次に入るは、笠原崇司&Quick。今シーズンの初めこそ〈プレジャー〉で参加していましたが、中盤以降は〈S2〉にクラスアップ。 現在、年間総合ランキング27位のチームです。スローワーは歴戦のベテランだけに、〈S2〉クラス参戦後は着実に結果を残している、 これからますます注目を集めるであろうチームです。 決勝Rでは若き相棒Quickとの連携が光りました。合計27Pをたたき出し、GTを56Pまで押し上げます。
これで最後に登場する鳥海達也&ぽんずにプレッシャーがかかります。鳥海達也&ぽんずのここまでのポイントは30P。 笠原崇司&Quickとの差は26P。これはさすがに厳しいか…? しかしながら、このチームなら6P×5の30Pを挙げることも可能。 それだけに期待感も高まりますが、結果は…。 1投目をミスしてしまい、ここは追い込まれるかたちとなりました。それでも、2投目、3投目を6Pで決めてきます。 しかし、4投目にミス、5投目を6Pで合計18P。GT48Pでフィニッシュとなりました。
よって、優勝は笠原崇司&Quick。このチームにとっては今回が初の優勝。 うれしそうにウイニングランをしていました。 2位は鳥海達也&ぽんず。最後に激闘を繰り広げましたが、惜しくも敗れてしまいました。しかしながら、 友達である笠原崇司の初優勝に、奥様の真由美さんは飛び跳ねるかのごとく笠原崇司へ大きな拍手を送っておりました。 3位は鳥海達也&りんご。笠原崇司と鳥海達也、同じタープ内で1〜3位を独占するという、好調ぶりを象徴するようなゲームでした。 強風のなか、お疲れさまでした。 後半に入り、ランキング争いもさらにヒートアップしてくることでしょう。とはいえ、人間もワンコもくれぐれもケガのないように! JCまであとわずか! 今シーズンはどんなドラマが待ち受けているのでしょうか?
〈プレジャー〉クラス
2日目 事前エントリー5チーム、当日エントリー3チームの合計8チームとなりました。 初めに入ってきたのは高倉義則&音羽。今回は高倉知也くんが所用で大会に参加できないとのことでしたので、 お父さんがピンチヒッターで登場です。1Rは強風のためポイントが入らず0Pで終了でしたが、 2Rは伸びのあるきれいなスローを披露して合計13Pでフィニッシュ。お疲れさまでした。
優勝は村野千秋&海老蔵。1Rを終えた時点では12P。大石哲也さんがライバル視をしておりました。 2Rで8Pを挙げて見事優勝。おめでとうございます。 一方の大石哲也&ブーマーが2位。2Rでは5投を投げ込みましたが、キャッチは1投。4Pでフィニッシュ。 あと1投、4Pでキャッチを決めていればダブル優勝のところでしたが、非常に惜しいゲームでした。いずれこのブーマーが、 〈スーパー〉クラスで他チームを圧倒する日が来るのでしょうか? 非常に楽しみです。 3位には北村洋三&桜。1Rでは1Pで終了と伸び悩んでしまいましたが、2Rではしっかりとしたスローで14Pを挙げ、 1・2R合計15Pで見事入賞です。おめでとうございました。
〈チャレンジゲーム〉
1日目 事前エントリーは1チームのみでしたが、当日エントリーで5チームが加わり、合計6チームとなりました。 今回の〈チャレンジゲーム〉は、なんといっても〈ドギーズ〉クラスで活躍中の方々の顔ぶれが目立ちましたね。 芹澤正彦さんとカスタード、さらにスウィート。川部浩さんと杏仁。加島緑さんとむつ。 こちらはみんな兄弟犬とのこと。兄弟勢揃い、テンションもアゲアゲだったことでしょう! みんな楽しそうにディスクを追いかけておりました。きっとこれからの〈ドギーズ〉クラスをにぎわすこと間違いなし、といったところではないでしょうか。 優勝は川部浩&杏仁、2位に芹澤正彦&スウィート、3位を吉田浩介&なな☆がゲットしました。 なな☆は7歳でディスクをはじめたばかりだそうです。コメントにも「なかなかキャッチできないけどお父さんとゆっくり楽しみます。」 とコメントいただいておりました。またぜひとも遊びに来てください!
〈ベテランズ〉クラス
事前エントリー5チーム、当日エントリー4チームの全9チームでのゲームとなりました。 裾野大会の2日目は、当日エントリーが全体で約30チームとたくさんのご参加をいただくなか、〈ベテランズ〉クラスも非常ににぎやかになりました! 今回の1番の年長さんは太田博彦さんとバジルのチーム。〈ベテランズ〉クラスでは説明不要のチームですね。 そして、もう1チームが土田哲さんとANNA。こちらもバジルと同じ年齢、なんと15歳。静岡の地元大会ではおなじみのチームですね。 ケガのないように、これからもディスクを楽しんでいただきたいと思います。 なお優勝は、久々のご参加である坂口裕生さんとうらんのチーム。「みんなに会いに来ました」とコメントをいただいておりました。 抜群のスローセンスで1・2R合計23P。見事な優勝でした。おめでとうございました。 2位は、〈スーパー〉クラスと〈S2〉クラスでも活躍中の白川政明さん。パートナーはこはる。 「12歳になっても元気で走ろうね!! いつまでも健康でいてね!!」とのコメント。長年連れ添ったパートナー、息がぴったりでした。 3位は、冒頭でもご紹介しました太田博彦さんとバジル。2Rでは見事3投もキャッチを決めておりました。1・2R合計18Pで入賞となりました。 おめでとうございます。
岩 崎 泰 大