VOL.012
新旧パートナーを活かす
秋も深まり、これからワンコ達にはハイシーズンに差し掛かる時期であるが、ここへきて、新たなパートナーを抱えるファミリーが増えてきている。
ドギーズクラスには一時代を築いた芹沢クリーム・ホイップの血を引き継ぐ世代を中心にそろそろ頭角を現し始めてきている。それぞれ前パートナーで培ってきたスキルを生かしたプレーで、先代たちを脅かすまでに成長した姿には恐らく各チームが複雑な思い出はあっても嬉しいのではないだろうか。
スーパー、レディース、S2の各クラスにも新たなパートナーを得て新しい挑戦を始めたチームが数多く存在し、またその予備軍もにわかに賑やかになってきた。S2クラスで苦労している高倉和也にニヤニヤしながらも、かく言う私も今シーズンからデビューさせたJETERとかみ合わないながらも成長を願いつつ参戦している状態だ。
ここで気になるのは新たなパートナーが増えたファミリーの先住犬たちの動向だ。例を挙げると、ボーダーとウィペットを操る伊東由樹さんは新入りのシャドウを擁し、吹雪、パフェ子ともに上手く調整を図り実力を発揮しているように見える。その陰には奥様の身を犠牲にした支援があると聞くが、この辺りはさすがの理論派ならではの仕上がりぶりではないだろうか。
ドギーズでの話に移せば、川部家の杏仁の存在は礼のコンディション安定に一役買っているようにみえる。以前はご夫婦の参戦でしかも両チームともに実力者だけに1日に6ラウンドといった過酷とも思える戦いを余儀なくされていたが、その役を次世代に譲り、礼本来の力を3ラウンドで発揮できているように思えるからだ。
それに比べると、私自身は犬のキャラクターの違いを意識しすぎる余り、精度を欠いたスローイングに陥り、パートナーごとの戦術にも納得できない部分が多い。裾野大会で久々に決勝に進んだJOKERのゲームがまさにそんな体たらくであった。(まあ、これは5~6年周期で自分が招く悪癖なのだが…)
新しいパートナーを迎えて調子を崩しているチームは、あまり神経質になりすぎず、本来持ち合わせている長所を引き出すことに集中してみたらいかがだろうか。新たなパートナーに寄せる期待値が大きいだけに、先住犬たちとのゲームを壊すことにならないように臨むことで、本来持ち合わせている力を引き出すことにつながるのではないか。
さて、1stシーズンも後半戦に差し掛かる時期になるが、複数のパートナー擁する各チームの戦術を見ながらゲームを観戦するのも一味違った見方ができて面白い気がする。
自戒を込めたコメントに私の結果を反映させられるか、有言実行なるか、それもまた見どころである。