VOL.014
新時代到来
スーパークラスの頂上争いから目が離せない。
浜名湖の水上雄太&八朔がシーズン最高ポイントを107Pに塗り替えてから、まだ足かけ2週間である。それに触発された?チームが2チーム、いずれもジャパンカップを制した経験のある強者たち、多田朱利&シャノンが寒川二日目に107Pとタイ記録を出せば、福島弘明&クロアが110Pで今期最高ポイントを塗り替えている。ベストを尽くすにも程があるってものだ。特に多田朱利の40ポイントオーバー量産のゲームメイクには新たな時代の到来を感じるものがある。
以前にも触れたが、彼のスローテクニックは初代カフィに始まり、シャスタで磨きがかかり、今、シャノンとレムリアで集大成を迎えている感がある。カフィと同世代のBINGO!と私はチームを組んでいることから、そのゲームの組み立て方には以前から感心することしきりであったが、パートナーのコンディションに合わせたゲームを考えるからこそ、その時々で仕上がり具合にムラが出たりすることもあるものだった。私の様なずぼらなタイプは「ほらほら、あんまりいじると安定しなくなっちゃうよ~。」などと自分が楽をするのに都合のよい解釈をしたりするのだが、それを許さずに取り組み続けてきたからこそ、ラウンド40Pという他を圧倒するゲームをシャノン、レムリアとタイプの違った攻め方で確立出来たのだろう。
記憶に新しい昨シーズンのジャパンカップでシャノン優勝・レムリア3位の偉業から感じ始めていたことだが、今シーズンを振り返ってみると現ランキングにも表れている通り、その名がトップ2に君臨している。また、実際目のあたりにしたゲームにおいても、他を唸らせる戦いぶりはもはやディスクドッグゲームの革新者となった感がある。
過去、NDAにおける圧倒的な強さで君臨したチームと言えば、野呂瀬さゆり&PASSER、PLIER、望月省吾&FLY、SIRIUSが挙げられる。もちろん、木田高弘&カルーアミルクに代表されるような、牙城を崩す強さで切り込んだチームも存在したが、肌で感じる”勝ち続ける強さ”に物足りなさを感じてしまうのが残念なところだ。
それがいよいよ肩を並べる強者として名を挙げたのが多田朱利&シャノン、レムリアと言っても過言ではない。ファースシーズン華僑に差し掛かって、ポイント的には競えるチームが数多いるなかで、大会個々の勝敗の行方は益々面白くなってきている。それに新王者がどう迎え撃って行くのか技術的にも戦術的にも大いに楽しみに見ていきたいものだ。
出来れば、その対抗馬に名を連ねたいと思うのは私だけではないだろうが、彼らの勢いを止めるべく、自分たちのベストゲームを積み重ねていきたいものである。
さてさて、ここらで少々鼻息を荒くして自分たちの限界を取りはらったゲームに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。