VOL.013
ベストを尽くした結果
強風が特徴でもある浜名湖大会、初日は爆風に相当苦労したチームが続出したと聞いた。
しかし、私が参加した2日目は、弱くはないが投げられなくもない程度の横風、しめしめと密かに思ったが、油断できないのもそんな強さの風である…。
今回はそんなコンディションの中、ドギーズクラス苦節4年で勝ち取ったサバイバル初優勝の栄冠、加島幸二&てつを取り上げずにはいられない。
ご存知、加島幸二・緑夫妻といえば関西出身とは思えない爽やかな雰囲気を醸し出す(いや失礼!)おしどり夫婦と、決してバリバリのスーパードッグというタイプではない“てつ”のチームは、見ていてもしびれを切らすほどストイックなゲームを各大会で展開してくれていた。
加島幸二といえば、片膝付いたフォームから回転のかかった柔らかいスローを投げだし、“てつ”が必死に追いかけてドンピシャのタイミングにはまればキャッチが決まるという印象を持っている。傍目で気楽にみているとナイススロー!と思う軌道でも、落ち際が早いとどうしても“てつ”の突っ込みがギリギリ間に合わない、といった展開を何度見てきたことか。それでも、上手くいかないラウンド後はコートの傍らで夫婦が投げ練を繰り返す姿をこれもまた何度見てきたことか。
しかし、最近の数大会、そんなTEAMてつに“来てるぜ!”と思えるゲーム展開が少しずつ感じ取れていたのも事実。決勝進出もこのところ増えてきて、TEAMとしてのまとまり感を私は感じていた。多少はニューフェイス“むつ”の存在もカンフル剤になって良い効果が出ているのかもしれない。
この日のサバイバルもファーストラウンドでは奥様緑ちゃんが確か8Pだったと思うが、同じ組の最後に登場して最後の1投で同じポイントを上げて二人とも勝ち上がるというミラクルを見せ、セカンドラウンドでは堅実にこれも確か全投キャッチの19Pで後続の結果待ちとなり、最後の最後で決勝確定といった実に忍耐強いTEAMてつらしい展開だったと記憶している。
そして、相変わらずの右やや後方からの横風の中、決勝においてはトップでの登場。自分たちのキャッチ出来る距離、ゲームをやりきって後続の結果を待つ。以降、名を連ねるのは決勝の常連、タイトルホルダーを含めた強豪たち。この時点では邪心(勝算)は正直持っていなかったのではないだろうか。それでも、後続が勝負に出て失策を重ねた結果、表現は悪いが、優勝が転がり込んだ。
しかし、この日のてつのゲームはディスクドッグゲームの真髄を表していると思う。確かに他チームとのコンペティションであるのだが、その前に自分たちのベストゲームをすることがスタートであり、それがあってこそ他チームと競い合える。
正に今期のテーマ“Do Your Best!”を体現してくれたのではないだろうか。これを契機に益々活躍を見せてくれることを大いに期待しよう。
おめでとう!熱くしてくれたぜ加島幸二&てつ。
ついでに、今期最高ポイントをマークして75チーム参戦のスーパークラス優勝の水上雄太&八朔、なかなかのもんでしたな。100P越えが初とは意外だったね、おめでとう!!
でも、日本記録も狙えたぜ、次には更に高みを目指せ、期待している!