VOL.036
本格始動
9月に入り、本格シーズン到来と思いきや、これも季節柄仕方ないが、早くも台風の影響で木曽三川の中止を余儀なくされた。参加予定だった皆様には申し訳なかったが、これも安全確保のため、お許しいただきたい。
さて、まず触れておきたいのは、“BINGO!サマーシリーズチャンピオン”についてだ。タイミングはたいへん遅くなってしまったが、高倉知也&羽陽、チャンピオン獲得おめでとう!今シーズン、初めて参加したチームだが、その取り組みは実にまじめで笑えるほど(失礼!)だったが、その姿勢・努力が見事に花開いた。決戦のこだまの森では、各チームとも極端にパフォーマンスが落ちていたように思うが、気圧のせいなのか、緊張感なのかは定かではない。私もノミネートの1チームではあったが、投げもキャッチも予選時のレベルに到達していなかったのは残念極まりない。その中で、知也は緊張しながらも変わらぬパフォーマンスができ、羽陽がしっかりと応えたということだろう。これでサマーシリーズチャンピオンの称号と共に副賞としてのタープ場所優先権を得たことになる。いちばん喜んだのはタープを共にする野中氏、そのニヤリとした横顔を私は見逃さなかった。
次いで、こだまの森・堺と私が直近の2会場を廻ったところでの印象を少し…
まずは、琳珠パワー健在!の印象が強い。昨シーズン、ロングスローのパフォーマンスで圧倒的な強さを示していたが、今期、満を持して乗り込んだスーパークラスにおいても気負いを全く感じさせない自然体のプレーで、早くも優勝をかっさらっていった。対抗するは、昨シーズン、ナショナルチャンプを勝ち取った服部紀子&L.ZONがひとり気を吐いている気がする。私たちオジサン族は益々体に力が入り、柔軟さを欠くゲームを繰り返すことになるのだろうか…。
それでも、堂元龍夫&翔太、亀本正広&大和、大井隆生&ハンといったベテラン勢の安定した戦いぶりも光を放っていたように感じた。きつくはないが、向きをコロコロと変える風に惑わされることなく、自分たちのスタイルでベストゲームをやり遂げる、その結果が良い方向へと導いているように見えた。
1.2ラウンドで60Pオーバーが求められる昨今の決勝ボーダーラインだが、6×5=30を2ランド続けられるチームが意外に多くないことにお気づきだろうか。要は勝負所をどこに置くのかといった戦略面もたいへん重要なファクターとして認識すべきことなのだと思う。特に風の影響を受ける会場では、更にその傾向が強くなってくるものだ。それを理解したベテラン勢は地味だが強い。これはきっとJCノミネートの結果に反映されるものだと確信する。
団体?で強さを発揮しているのはチーム深谷、私はコートエンドで声援を送る総監督さとみちゃんの存在を高く評価しているのだが、深谷氏の豪快なスローと愛犬たちのスピードが相まって、個々に癖はあるものの上手にゲームプランを分けて戦っているのは素晴らしいと思うし、実際に決勝進出率は高い。状況に応じて、走攻守に渡った的確な指示はポテンシャルを引き出す重要なファクターとなっている。どこぞの罵声とおぼしき声援とは大違いである…大切なのは、声援もプラス思考で次の一手に集中することだ。
次いで、個別にいくつかのチームを取り上げたいのだが…
筆頭はドギーズクラスの土田雅志&桃丸を挙げたい。こだまの森でのドギーズデビュー戦、1ラウンドのスタートこそ何処に走るのかと笑える桃丸の仕草だったが、ファーストスローをツッチーが様子をうかがうように6P手前に投げ、それに全く後れを取らない桃丸のダッシュを見て、制御装置を解除した本来のツッチーのスローが炸裂!1・2ラウンド合計で惜しくも次点で決勝を逃したが、永遠のスーパースター栗之介の跡を継ぐ者として否が応でも期待してしまう。いや、期待に応えてくれることだろう。
次にレディースクラスの大井康子&ハン、こちらは失礼だが康子さんのスローの飛距離にびっくりした。きっとオフにご主人に仕込まれたに違いなく、8Pエリアにまで達するスローを投げ込んでいた。まだ安定感では十分とは言えないが、今後のゲームプランに幅が出て、上位進出を目論めるのではないだろうか。
S2クラスでは、亀本正広&晴空、このチームのポテンシャルは高い。先述したように、元々亀本氏のスローイングは安定しており、これに晴空のスピードが素晴らしい。キャッチセンスも良く、ターンも早い。ラウンドを重ねる中で、呼吸がまだ合わないところも見受けられたが、これは時間の問題だろう。s2クラス上位、いやスーパークラスでも十分戦えるポテンシャルがあると見た。
そしてスーパークラス。ここは木田高弘&ラムシナモン、予想はできたが、同じクラスを戦う身としては厄介なチームが現れた。ご存知の取り、高弘氏はJCを制覇するパフォーマンスの持ち主。決して巧くはない(失礼)が強い!これはカルーアミルクの素晴らしいポテンシャルのおかげでもあった。これにタイプは違うがラムシナモンの性能がさく裂寸前である。ただ、まだレディース中心のチームオーダーで、美花氏にラムを貸してもらえないオーダーがあるのが幸い…いや難点だろうか。みかり、そのまま(失笑)で良いからね。
いずれのクラスも中々面白いチームが出現してきており、いよいよ各チームとも盛り上がりを見せつつあるようだ。いよいよシーズン到来、本格始動といったところだろう。