VOL.042
Beyond to the dream 始動
JAPANCUP2018で須貝ひとみ&cheriがスーパークラスで優勝を飾り、何と野呂瀬さゆりPASSER以来13年ぶりの女性チャンピオンの誕生となった。ここ数年、ヤングレディースの台頭で各クラスとも男性陣の悲鳴が聞こえてはいたが、実際に頂点を極めることが、如何に難しいかを物語るとともに、いよいよその時代が到来するのか?!との想いが頭をかすめたものだ。改めて、その偉業に敬意を表し、須貝ひとみ&cheriチームに拍手を贈りたい。
あの興奮のJAPANCUPから早2ヶ月が過ぎ、NDA Discdog Championshipsは既にサマーシーズンの火蓋が切られている。2018-2019シーズンのテーマは「Beyond to the dream」夢のさらに向こうへ!という奥深い?テーマになっている。その想いを抱いているか否かは定かではないが、新たなシーズンに向けて、サマーシーズン参加のチームの意気込みは感じ取りながらのスタートとなった。
昨シーズン、大会の中止は2大会あったが,今期はサマーシーズンのみで2大会が中止となる天候不順を予期させる開幕となったが、その分、JCランキングを意識しているチームは、早め早めの仕掛けをする必要があるかもしれない。いつ頃・どの大会で追いつこうという目論みに狂いが生じる可能性が出てくるからだ。また、昨シーズンは、参戦プランから力のあるチームがランクインで苦労している姿が後半目についていたが、それらのチームも同じ過ちを繰り返すとは思えない。このあたりの戦略も興味を引く。
さて、そんな心配を他所にしても、新たなチームを組んだり、クラスアップをしたりと、サマーシーズンから秋の立ち上がりは各チームの動向がたいへん興味深いものである。
まず、スーパークラスでは、昨シーズンランキング5位と活躍した高倉知也&花音チームがペアを解消!高倉芽生&花音ペアとしてリスタートする。その替わりか、音羽を新たにスーパークラスに上げての参戦となった。昨シーズン後半のスローイングの好調をどこまで持続していけるか、高倉兄妹がなかなか面白い展開を見せてくれるのではないだろうか。
続いて興味を引くのは、松田民也&ひなたと小屋松寿敏&Annieのお友達対決。民也氏と言えば、その年齢(私より若いけど…)にしては素晴らしくキレのあるロングスローが武器だ。が、如何せんコントロールに難があった。これに今期からスーパークラスに上がった盟友への対抗心が加味されたからかはわからないが、桧枝岐では、たいへん見応えのあるゲームを展開していた。やはり、仲間との勝負には燃えるということか、今期の益々の上位進出を期待しよう。
それから、クラスアップ組で面白そうなチームとして、柄崎信之&いおた、松村貴史&Glanz、中村政知&ジンジャーあたりが、チーム力が高いだけに、スーパークラスの強豪に囲まれる中で、如何に地力を出し切れるかに興味津々である。それぞれのスピード、キャッチ力、ゲームプランなど、見どころは満載である。
まだまだ9月の立ち上がりから面白い動向が見て取れるだろうが、どんな戦況が生まれてくるのか、楽しみで仕方ない。
それから、ドギーズクラスでも興味を引くことがいくつか見て取れた。
まず筆頭は、柴田佳子&ラキの台頭を予感させる活躍だ。昨シーズン後半からその実力の片鱗は見せていたが、このサマーシーズンの活躍は素晴らしいものがあった。まだ、好寿さんとパートナーを固定していないという話だったが、JCを見据えてどのように組んでくるのかも楽しみである。
それと、桧枝岐で小野眞紀&リック・ディアスがJC狙うぞ宣言をしたのは、応援したくなった。関西圏にはあまり馴染みがまだ無いチームかも知れないが、イケてるミニチュアダックスのチームだ。JCノミネートを果たせば、犬種として史上初だろう。キャッチセンスはとても良い。小野さんが落ち着いて普段通りのスローを繰り返すことが出来れば、決して夢だけでは終わらない、今期のテーマそのものを表すチームだと思う。
武藤和彦・真美夫妻がごんぞー・ひかりのペアを組みかえてきたのも興味が湧く。しかも、真美&ひかりのペアがなかなかの活躍を見せてくれた。これは昨シーズン、ひかりと共にコートを走り続けた和彦氏の努力の賜物か、それとも操る真美さんの犬使いの巧さなのか、そんなところも徐々に見えてくるのではないか。
それと、もう一チーム、土田雅志&桃丸には期待している。まだまだ、荒削りではあるが、もともと栗之介と展開していたツッチーの豪快なロングを絡めたゲームに桃丸が応えつつあるからだ。今のドギーズにあって、ロングスローの破壊力は凄まじい。それだけに、ドギーズの勢力図を全くもって塗り替えてしまうポテンシャルを持っているのだ。このチームの成長は、JCノミネートの状況を左右するかも知れない。
何はともあれ、あと半月、8月の暑さを事故無く乗り越え、秋の本格シーズンを迎えたいものだ。
さてさて、9月のやぶはらGⅠから本格的に動き出すこのタイミングで、自分たちのチームの夢・その先にある充実したワンDAY!ライフに思いを馳せ、準備を整えてみるのも一興ではないだろうか。